隣地との距離が短くなるような土地でも平屋は建築可能

隣地との距離が短くなるような土地でも平屋は建築可能

平屋は、1階建てなので建築基準法に定められている高さ制限だけでなく北側斜線や道路斜線などの制限も受ける事がほとんどなく、隣地の住宅が迫っている土地でも比較的自由に建築することが可能です。隣地との距離は、敷地境界線から100cm～150cm以上と定めている自治体も存在しますが、民法第234条第2項に定められている敷地境界線から50cmで建築することも可能です。敷地境界線から50cm以下に建築すると隣りの所有者から建築中心や設計変更を求められる事があります。しかし、平屋は、1階建て住宅で建物の高さが低いので敷地境界線間際に建築すると圧迫感を感じてしまい快適に過ごす事ができず、隣りに3階建てや5階建てなどの賃貸物件があると囲まれている閉塞感に加えて監視されている様な気持ちに陥ってしまう事も少なくありません。もし、平屋を建築するなら、敷地境界線まで余裕を持てる建築用地に建築する方がストレスがたまらず、より健康的に過ごす事ができます。

平屋の建築は、建蔽率を考慮した建築用地の購入が必要不可欠です。

一般的な2階建て住宅や3階建て住宅は、2階や3階に積み上げる事で1階部分を小さくしてより広い床面積の住宅の建築を可能にしており、建築する際には用地の容積率が関係してきます。平屋は、1階部分に全ての住居機能が集約されているので、建築する際には用地の建蔽率が関係してきます。平屋は、2階建て住宅や3階建て住宅に比べて基礎が大きく、多層型の住宅に比べて広い建築用地が必要不可欠です。50坪の土地に延床面積30坪の住宅を建築すると仮定した場合、総2階の住宅の場合には1階部分が15坪で35坪の余裕がありますが、平屋の場合には1階が30坪で20坪の余裕しかなく駐車スペースも確保できないかもしれません。また、50坪の土地で建蔽率が50%なら、25坪の住宅しか建築できない制限がかかってしまいます。もし、平屋の建築を検討しているなら、2階建て住宅や3階建て住宅に比べて広い土地を購入しないと狭苦しさを感じる住宅になってしまいます。